指導員の免許事情(2)

『指導員の免許事情⑴』の続きである。

指導員が入社後に取得する免許は、

何もAT限定解除が主なものではない。

(そもそもMTぐらい初めから運転できない者が指導員など笑止である。)

教習所によって異なるが、

普通免許以外の車種を

取り扱っている教習所では当然、

その車種の教習を行うために

運転免許の取得が必要になる。

全ての車種を扱う教習所なら、

普通車以外に準中型、中型、大型、牽引、大特、普通二種、中型二種、大型二種、

普通自動二輪、大型自動二輪と大量の運転免許が存在する。

これらの車種を教習するためには運転免許の取得はもちろんだが、

公安委員会の行う資格審査に合格しなければならない。

言うまでもなく、まずは運転免許がなくては始まらない。

普通車の指導員資格を取得した若手指導員は、

時期を見計らって他の車種の免許取得を目指す。



特に必須になるのは自動二輪免許だ。

実は指導員資格を取得しても

自動二輪免許を持っていなければ

学科教習に従事できないルールになっている。

学科教習と言うくらいだから

当然セット教習の学科も含まれる。

自動二輪免許は普通免許に次いで

多くの教習所が指定を受けて

教習を実施しているので多くの場合は自社で

(自校)入校して免許を取得することになる。

自動二輪免許は趣向性も強く、

これを機にバイクの魅力に目覚める指導員も実は多い。

ここまでは全ての教習所の、

すべての指導員に当てはまる話だ。



教習所によっては普通車や

自動二輪以外に大型や牽引など

より大きな車の運転免許を扱っている教習所もある。

どちらかというと少数派だ。

より大きな敷地に、教習車両の導入など

どこの教習所でも実施できる環境が

整っているわけでわない。

そのような教習所に

就職した新人指導員は

キャリアアップのために

これらの運転免許の取得も目指していく。

ではその場合、教習費用を誰が出すのだろうか?

教習所によって異なるのだろうが多くの場合、

指導員が自腹で出すことが多い。

仕事で使う資格なのに

会社はサポートをしないのだ。

運送会社でも免許取得の際の

支援を行う場合が多い。

それなのに運転免許を扱う教習所が

社員の免許取得に対して一切お金を出さないのだ。

(もちろんすべての教習所というわけではない)

理由は簡単だ。

免許を取得した社員が辞めてしまえば

損失と考えるからだ。

じつにセコい話だ。

こんな小さい経営者の会社だから、

より社員の離職率は高まっていくし、

賢明な社員はバカバカしいと考えて

教習所職員にもかかわらず

異種免許の取得をしない。

さらにどうしようもない3G経営者の

教習所では面白いことが起きる。

自社の指導員が他の運転免許を

取得しようとする際に

自社に入校するように(もしくは自分が経営する系列校)

命じるのだ。社員自身のお金で(笑)

社員の給与をどんどん減らし

社員からでも儲けようとする

経営者というよ金の猛者だ。

やはり3G経営者にとっては

社員など奴隷に過ぎない。



さらに自社で運転免許を取得することは

様々な問題がある。

1つは、しっかりとした運転技量が身に付きにくいことだ。

この場合、同僚に教習をすることになる。

今の時代に後輩に厳しく指導できる先輩などいない。

自分の庭も同然の教習コースでは運転技量の習得より

コースの慣れが運転を形にしてしまう。

例え出来ていなくても

『あとは自分で練習しておいてね』という具合に

指導員も軽く流してしまう。

指導員が大型免許などを取得する目的は

指導員資格の取得のためで

自分で外で運転するためではない。

コースの中でしか運転経験のない指導員は

実は一般のドライバー職の人たちより

運転技量が低いのだ。

(一般の人は運転の癖は強いが、、

牽引については指導員では

プロドライバーの方に全くかなわないだろう。)

それゆえに、指導員は他社のコースで

知らない指導員で緊張感を持って

より高い技量を目指すべきなのだ。



もう一つは指導員としての

資質の向上の機会を奪うことだ。

運転免許取得は他校に

堂々と潜入できる絶好の口実だ。

指導員は基本的に転勤もないし、

同じ仕事ばかりしている。

いつしかマンネリが傲慢という形になって慢心を生む。

運転免許取得で他校の様子を

観察すればそれは非常に勉強になる。

単に免許取得ではなく、

多くのことを学ぶ機会になるのだ。

さらには慣れないコースで、

知らない指導員と教習をするということは

自分が教習生であったころの

原点に帰ることもできる。

教習生の気持ちを改めて考えることできるようにもなる。

売れている美容師は自分の髪を切ってもらう時などは

自分の店は利用せず、必ず他店に足を運ぶという。

それは他店の施術や雰囲気を体験し、

学び、自分たちの店にも反映させるためだ。

その姿勢には頭が下がる。

今の教習所ではこれと全く逆のことが行われている。

3G経営者が目先の1円を追いかけるばかりで

先のことなど考えられないからだ。

これでは業界の衰退など当然である。

バカな3G経営者どもよ、

会社とはつまりは人だ。

会社のことを考えるなら社員の

免許取得費用ぐらい出してやれ!

そして必ず自社ではなく

他社で免許を取得させるのだ。

目先の小銭ではなくその先にある人材に投資をしろ!

それで辞められるのであれば

経営者自身に魅力がないだけだ!

 



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