高齢者講習の歴史

高齢者講習についてまずは簡単に歴史から説明したい。

教習所の行う業務の中では比較的新しい業務になるが実は割と昔から実施されている。

言い方をければ教習所とは実に閉鎖的な業界で仕事内容に変化がないとも言えるわけだ。



実を言うと、この講習は1980年代後半から始まっている。この時点では講習参加は本人の任意であり、もちろん参加しなくても運転免許更新は可能であった。

こう言うと、随分と前から講習があったように思われるが、参加は任意であったためにその認知度は非常に低いものであった。運転免許など一度取得してしまえば自分がル-ルと化してしまい、他人のアドバイスを求め受け入られる謙虚な人間などそうはいない。その参加人数は非常に少なかった。

そして1998年(平成10年)からはこの講習は義務化され受講しなければ運転免許更新はできなくなった。ちなみに対象者は更新期間中に75歳以上になる人である。

2001年(平成13年)からはその受講義務の対象者が70歳以上と引き下げられた。ちなみに講習時間は約3時間である。

受講対象者の年齢が引き下げられれば当然、受講者の人数は一気に増加するわけだが、この時点ではまだ深刻な問題ではなかった。

2009年(平成21年)6月からは講習時間に変化ないが、その中で75歳以上の方にのみ講習予備検査と称し『認知機能検査』が実施されるようになる。ただこの時は講習の中で検査を実施しているだけで確かにその結果は警察に送ってはいたが仮に0点でも免許更新は可能であった。ハッキリ言えばやるだけ無駄な検査であった。そしていよいよ増え続ける受講者の人数に教習所が耐えられなくなっていく。



2017年(平成29年)から、受講者の増加に対応すべく制度が少し改められる。まず従来は一律3時間であったものが70~74歳の人は2時間に講習時間が短縮される。

75歳以上の人に対しては今までは講習の中で実施していた認知機能検査を講習とは別に事前に実施することになる。その検査結果について2時間の講習になる場合と、3時間の講習になる場合がある。さらに結果が免許更新に対して不可(第一分類と呼ぶ)となった場合は講習に参加すること自体が不可能であり。医師の診断書が必要になる。警察が高齢者の運転免許についていよいよ本気で取り上げようとしてきたことになる。

今のところはこの制度で落ち着いている。しかしまたいつ変更になるか分からない。

なぜなら高齢者講習こそ今や教習所で最も多くの来客数になったからだ。

そしてこの制度こそ今や教習所を苦しめる呪いの制度だ。

簡単に歴史を知ってもらったところで、この制度がなぜ始まったか?そしてなぜ教習所を苦しめているのか明らかにしていこう。



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