高齢者講習がもたらしたもの

これまでさんざん高齢者講習について否定的に語ってきたわけであるが、これがいったい教習所業界にどのように作用したか述べていきたい。

まず前提としてこれまでの高齢者講習の記事について全て読んだ上での閲覧をお願いしたい。全く意味が分からないからだ。



 高齢者講習は少子化に困窮する教習所の救済として始まった。もし教習所が減りすぎてしまえば警察OBが管理者として天下りできるチャンスが減ってしまうからである。といっても最近ではあまり教習所にきたがる警察OBは少ないが。(これまで一生懸命やってきてバカなボンボンに頭を下げるのは嫌だろう、)それにあまりに教習所が減りすぎてしまえば運転免許を取得しようとする者にとっては不便が生じる。高齢運転者の事故防止という大義は後から時代が追い付いてきたのだ。一見教習所の職員からすれば嬉しい話のような気がするがバカな同族経営の教習所ではこうはいかない。

高齢者講習が運転免許更新時に義務化されたのは平成10年のことである。

この時期が早すぎたのだ。確かにもうこの時期には教習所は一時期に比べ明らかに18歳人口が減少し少しずつ経営が苦しくなってきた。日本全国には子供が多かった時期の需要に応じた数の教習所が存在したために各教習所にとってこの講習開始は経営者にとって朗報であったことだろう。しかしなんでもそうだが需要と供給のバランスが崩れればその対価と価値は極端に変化してしまう。

減りすぎては困るが教習所は減少する18歳人口に合わせて減らなければならなかったのだ。

しかし高齢者講習があまりに早い時期に導入されてしまったために本来消えていくべきの教習所が残ってしまったのだ。それなのに18歳人口が増えるわけではないので新規の運転免許取得者は減り続けていく。各教習所は入校生を確保すべく、正しい安全教育という本質を見失った不毛な争いを繰り広げる。最たる例は極端な値引きや雑談ばかりの教習だ。高齢者講習の受講料は、ほぼそのまま教習所の収益になるのだが愚かな経営者はスタッフがどれだけ高齢者講習は数多くこなしても一切評価しない。普通車の入校で大きく値引きしてしまえば結局その利益を吸収されてしまうからだ。(実際の利益は普通車の入校の方がはるかに大きい。)

すると教習所では高齢者講習で忙しくなるのにやればやるほど給与や賞与が減っていくという現象が起き始める。そうなれば当然スタッフの退職が止まらなくなる。スタッフの数が減ってしまえば増加し続ける高齢者講習の受講者の数に応じることができず。講習難民が発生する。高齢者講習の予約の取りづらさは都道府県によって異なるが基本的にはどこも極めて取りづらい。



さらには黙っていても来てくれる高齢者より利益の高い普通車の入校者の方が教習所にとって貴重なために一部の教習所では2月3月の繁忙期には高齢者講習を中止して受け付けないような教習所も存在する。経営者が公共性に欠けた教習所ではこうなってしまう。中止しなくても2月3月は講習の実施人数を半分にしている教習所がほとんどであろう。世間では高齢運転者の事故が社会問題のように取り上げられているが、高齢者講習制度に関してだけ言えば高齢者は完全に被害者である。

スタッフが減っていけば教習所はより利益率の高い仕事を優先するようになる。高齢者講習の次に切り捨てられるのは学科教習がない中型や大型などの異種免許である。さらにこれらはその車種ごとに指導員資格が必要なために離職率の高い教習所では担当者が慢性的に不足する。これらの事情で最近の教習所では大型や中型などの入校は教習所側で制限してなかなか入校できないケースが増えている。

全くひどい話だ、一部の人間の利益と自己保身のために始まった高齢者講習のせいで高齢者は散々な講習にお金を払う。その利益は社員にも還元されずただただ経営者の懐を温めるだけで社員たちはやめていく。その結果、普通車の教習の質はますます下がり、高齢者講習の予約は取りづらくなる。異種免許を取得しようとする人までも入校できずにその犠牲となる。この講習制度はいったい誰のための物なのだろうか?残念ながら同族経営の3G経営者のためのものでしかないというのが現状だ。

これが高齢者講習の真実だ。これが言いたいがためにこれまで長々と書いてきた。どうかこの真実をもっと広めてほしいのだ!

 



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