二種の学科

二種免許取得には学科試験がある。

教習所で二種免許を取得するなら卒業後に公安委員会において学科試験を受けることになる。

その合格基準は一種免許と同じ。

95問100点満点のうち90点以上取れば合格だ。

ではその内容はどうなのかと言うと、、

実は一種免許とそれほど大きくは変わらないのだ。

それもそうだ。一種だろうが二種だろうが交通ルールが変わるはずがない。

だから試験問題の8割は(実際はそれ以上かも)一種と同じである。

一種免許で勉強した学科のルールさえしっかり覚えていれば全く勉強しなくても二種の学科試験は合格できてしまうだろう。

残りの約二割が二種免許において初登場する旅客を輸送するルールや心得についてだ。

といってもほとんどが常識的なものだから心配はない。



では教習所で学科の授業を実施する場合、二種の教習生にその二割の部分だけを解説すのかというとそうではない。実際には一種免許で教わる一般的な交通ルールも授業として説明する。

ただし猛スピードで、だ。

なぜ猛スピードなのか?

それは二種免許を求める人はそもそも運転免許を持っている。だから初めから分かっていて当然だ。

もし分かっていなくて日ごろ車を運転していたら恐ろしい。

それならば一種免許に関わる基本的な交通ルールの説明は不要というのが理屈だが、彼らは全く基本的な交通ルールを知らない。これから車の運転を仕事にしようという人がそれを知らない。

私は現役時にその事実に何度も驚かされた。慣れたつもりでも日々、質が下がり続ける二種の入校生に閉口するしかなかった。

だから二種免許の学科のプログラムには一種の基本の交通ルールも含まれる。しかし知っていて当然のことなので、怒涛の勢いで進んでいく。その勢いは一種免許の学科3時間分を1時間で済ませるというものだ。

これは担当する指導員の負担がすさまじいい。私も息が絶え絶えで当時はやっていた。

それ故、しっかり伝わっているのか?理解されているのか?全く分からなかった。

いや正直に言えば、理解されていないことが確実に分かっていた。彼らは普通の人より交通ルールを知らず、そして理解力も少し低い。(申し訳ない、これが私が感じた事実である。)

まあやらないよりはマシかな、というほどの授業しかできなかった。

その反面、二種免許特有の内容は完全に新規の物なのでこれはとても時間に余裕がある設定になっていた。

個人的にはもう少しバランス良くしてもらいたいと思っていた。

私は学科の授業をしていて彼らの交通ルールの理解のなさに驚いた。

効果測定という形でテストをしても点は取れない。

しかし彼らは一種免許を持っているのだ。

一度は学科試験に合格したはずなのだ。



私はここに日本の交通行政の問題があると思う。

一度、運転免許を取得したらあとは忘却していく一方なのだ。

自主的に忘れないように交通ルールを学び続ける人なんて見たことがない。

免許取得の際の学科試験も正誤式の、しかも不要に日本語でひねった問題を出し、交通ルールの基本の実践とかけ離れた試験を行っている。駐車禁止場所を言えた方が余程、立派だ。

そしてその後は何のテストもなくルールがあいまいになったドライバーで道路はあふれかえるのだ。

これで交通安全など片腹痛い。

運転免許は一度取得したら終わりではなく、その後も定期的に簡単なものでいいから試験をするべきだ。

毎日車を運転する人がルールを知らないなんて悲劇と言うより地獄だ。

サッカーが趣味です、と言う人が手を使ったら反則であるということを知らないのと同じだ!

 



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