応急救護二種

新たに一種免許を受けるものは、その際に応急救護というものを学科として受講する。

応急救護はそのままの意味だ。傷病者の救護のための方法を学んでいただく。教習所では学科3時間分となる。

そしてこれらは連続で実施される。一人の指導員で行う場合は一度の受講者は10人までとなる。これに関してなんの記憶もない読者はかなり前に運転免許を取得したのではないだろうか?教習所において応急救護を実施するようになったのは平成になってからだ。(たしか平成7年だったと思ったが、これは記憶違いかもしれない)

最近では教習所で受講するよりも前に学校教育の中や部活動において、または地域の集まり等でこれをやっている場合が多くすでに体験済みなケースが少なくない。これは多いにいいことだと思うが教習所に教育的な側面を期待してはいけない。今の教習所ではグダグダに実施され教習生には何も得られないだけだろう。思い出さえも残っていないかもしれない。



今回取り上げるテーマは二種免許取得に関しての応急救護である。一種免許で存在するのだから当然と言わんばかりに二種免許にもある。二種免許が指定自動車教習所で認可されたのは平成14年、その時点で一種免許に応急救護が存在したのだから二種免許にも当たり前のように組み込まれた。

二種免許を受けようとする者の多くはタクシー会社に就職してそこから教習所に入校する。年齢は50代が多い。一種免許取得の際にこれをやっていない。そういった意味では一定の存在価値はあると言える。(ただタクシー会社の研修においてこれも存在していてすでに済ませたという人もいた)

ここまでは二種免許に関する応急救護について肯定的に述べているが、私はこれについても問題を感じている。

問題はその時限数が6時限にも及ぶことだ。

ではなぜ6時限あるのかと言うと、実際にやっていた私でさえもはっきりとした根拠は分からない。

二種であろうが一種であろうが人体の構造は変わらない。

教本によれば二種は道路を業務の場とするのでそういった場に出くわすケースが多い、旅客が不調を訴えるケースもあるなどと書いてあるが私はハッキリと異を唱える。



まず、乗客が乗車中に事故の現場に出くわした場合にドライバーは旅客輸送を中断して救護に当たるだろうか?周りに人がいるならそちらに任せるだろう。

そして乗客の立場で考えた場合、ドライバーに訴えなければならないほどの体調の異変になった場合、ドライバーに助けてもらいたいだろうか?私なら直ちに救急車を呼んでほしい。それだけでいい。二種のドライバーの実態は知っているが彼らに助けてもらいたいとは思えないし、実際には助けられない。何せ彼らは目の前で見たAEDの説明の直後でさえもまともにできないような人たちの集まりだ。

一種と比較して、二種の応急救護に加わる内容は、包帯法。固定方。各種症状、熱傷、中毒に対する対応である。

こんなもの、たかが数時間の講習で身に付くはずがない、そして実際の場合救急車を呼んで到着までは8分程度。包帯や固定などできやしない。あくまでも心肺蘇生と止血が要なのだ。しかし実際の講習では止血についてもまともには実施できない。なぜならトレーニング用の人体モデル(JAMYなど)からは血が出ない。あくまでもしっかり押さえましょう、程度の話しかしていない。となれば胸骨圧迫や人工呼吸の練習に時間を費やすが、実際の一般人の応急救護では人工呼吸をあまり推奨していない。理由は感染防止のためだ。こうなってくるとさらにやることが減ってくる。一生懸命に胸骨圧迫の練習ができればまだよい方だ。二種免許取得者は年齢層も高く体力も続かない、さらには膝などを悪くしているとそもそもまともにできない。見学なんてこともある。教習所にもよるが二種免許は一種に比べれば取得者が少ないために一回の講習で2~3人ということが多い。交替しながら練習してもすぐに出番が回ってくる。こうなるとやることもなく、時間を持て余しグダグダな展開になっていく。

教習所の時限数やカリキュラムは警察庁が決めているがやはりというか、所詮は実情を知らない頭でっかちのたわごとである。しかしこういう役人たちは自分たちの決めたとおりに実行されないと、不適正事案としてすぐにその教習所や担当者をつるし上げようとする。彼らこそもっと勉強して現場を見て改めるべきは改めなければならない!

そして最後にもう一つ付け加えておく。タクシーをやる人間にレベルの高いことを要求しても無駄だ。

 



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