外国人と運転免許

日本国内で自動車を運転しているのは日本人ばかりではない。

日本で生活する外国人の人も当然ながら車を運転したいに決まっている。

特に言葉の面で不自由を感じている人ほど運転免許が欲しいはずだ。

それもそうだろう。言葉が分からないのに公共交通機関を利用するのはハードルが高い。

考えてほしい。会話ができなのにタクシーに乗ってドライバーとやり取りするのは大変だろう。

バスやタクシーも同様、何が書いてあるか分からない路線図や時刻表で行動するのはそれだけで不安だ。

もっとも、通勤通学で慣れた区間の移動に限ったなら問題ないだろうが。

それに最近では外国から日本に働き口を求めてやってくる外国人も多い。

今や日本人の労働力は人口の減少と共に右肩下がりだ。自国の仕事だけでは不充分なのか日本という働き手不足の社会にチャンスを求めてやってくる。その姿はたくましい。

運転免許を求める外国人はその教習所の所在地によって様々かもしれないが、私が働いていた教習所では普通車ではフィリピン、中国、ネパール、インドの人が多かった。(この中でもフィリピンがダントツの1位)

普通車以外、要するに中型車や大型車の免許に関してはトルコ、パキスタン、イランからの人が多かった。

私が教習所を退職する前は中国の人がタクシー会社から普通二種免許を求めて入校することも少なくなかった。



さて外国の人が運転免許を取得するには、やはり言葉の壁が高い。言葉で不自由するから運転免許が欲しいのに免許取得にも言葉の問題があるのは気の毒だ。承知の上で入国しているだろうが外国と違い日本人はあまりにも外国語の習得が遅れている。島国のせいもあろうか?他国は同一の国家で複数の言語がるためなのか完ぺきとは言えなくても第二言語の心得がある人が多い。

運転免許を求める外国人は試験場でのいわゆる一発試験に挑戦する人も少なくない。しかしこれは元々、母国での運転経験がある人だ。そしてこういう人相手に助言したり何かと手続きをサポートする人(業者)も存在する。しかしそれとて言葉の壁は厚く、合格は容易ではない。何せ言葉が分かっていても試験場の試験は厳正に行われるから難しいのだ。教習所のなんでも合格とはわけが違う。そしてもちろん運転経験がない人が試験場で頑張ってもその努力が成果として運転免許になることはないだろう。そして試験場の試験官も対応には苦労していると思う。

となれば外国人の人も教習所に足を運ぶ。日本語が達者な人からそうでない人まで中には全く分からない人もやってくる。当然日本語が達者な人なら何ら問題はない。学科試験だって今や日本語、英語、スペイン語、中国語で選ぶことができるのだ。(これは私の過去の記憶なので今はもっと増えているかもしれない。教習所で行われる仮免学科試験については外国語受検を望む場合は試験場対応だったと記憶している)

しかし日本語が分からない人はどうなるのだろう?学科の授業も意味不明。技能だって隣の指導員が何を言っているのか分からなければ何も習得できないし大変危険だ。

言葉の分からない外国人に対しての対応は大雑把に言うと教習所によって3種類ある。

1つは外国語を話せるスタッフを用意して技能も学科もしっかりサポートする。もちろんこのような教習所なら入校可能。極めて理想的な教習所。

にその人の入校をお断りする教習所。一見、薄情で教習所の社会的役割を果たしていないように思えるが実はそうでもない。言葉も分からないのに入校だけさせておいて結果としてスタッフに苦労させ、時に命の危険まで及ぶのにその人は免許が取れない。そんな結果にならないように配慮している。ある意味では教習所の社会的役割を果たしているのだ。ディズニーランドだって入場規制をする。それはそれ以上多くの人を受け入れても結果として誰も満足させられないしスタッフを疲弊させるだけの悪循環になるからだ。ただしこうした教習所には外国語対応の教習所を案内するなどの対応があってほしい。

そして最後に最悪なのは、日本語が分からなくても誰でも入校させてしまう教習所だ目先の金に目がくらみ入校した人のその後を考えない。スタッフの成果のない苦労を考慮できず、ただ1名として入校数の増加だけを考える悪徳教習所だ。外国人は不安な異国での暮らしのために同郷のつながりをもっている。あの教習所は日本語がダメでも受け入れてくれたなどと話が拡散し結果多くの外国人がやってくる。しかしこうした教習所はその人が入校した後はほったらかしなのだ。入校を許可した上司はそういう人とは一緒に車には乗らないし、その人が苦労していても見てみないふりだ。現場の指導員も別に対価もなく苦労するだけなのでできれば関わりたくない。休憩の間に、悪口を言って自分が教習に当たらないように祈っている。そして教習に当たってもどうせ言葉が分からないんのだからまともに教えない、いや教えようとしても実際には不可能だからできるだけ無難に事故がないことだけ考えて手を抜く。そしてその人は技能で延長し続け、学科試験で落ち続けるという目も当てられない状況になるのだ。私はこんな人を何人も見てきた。私がいた教習所はこの最悪だったのだ。心の中でもっと違う教習所に通えば良かったろうに思い続けていた。そしてどうしようもないから最後には上司からみきわめを通せ、検定を合格にしろという不正の指示が出る。卒業した後のことなど知らんと言わんばかりに。結果として自分が何できず、何も分からないということが分からないまま形だけ卒業していく。

教習所に通っている外国人の方、言葉などで苦労していませんか?

その教習所に日本語以外で対応してくれるスタッフはいますか?

もしそうじゃない場合、あなたは自分を入校拒否した教習所を恨んではいけない。本当に恨むべきは受け入れる体制を持っていないのに入校だけさせてあなたに誠実に対応しないその教習所だ!!



Follow me!